情報の真偽は自分で確かめるべき(『バカは最強の法則』より)
現実にも、こういう言葉を好んで口にし、ネットやSNSなどで積極的にシェアしようとするヤツは少なくない。私の知り合いにも、オリジナルの人生訓やらポエミーな啓発メッセージを公開しているヤツがいる。いかにも思いつきの薄っぺらい内容ばかりなのだが、こういう言葉に引っかかり、感動してしまう人が多いのもまた、現実だ。
すごい数の「いいね!」が付き、「感動しました!」「シェアします」「勇気が湧きました」という大量のコメントが寄せられている。どうやら本気らしい。
ペラペラな言葉に、簡単に心を揺さぶられる人が多いことは本当に信じられない。思考のハードルが低すぎる。彼ら彼女らも、決して地頭が弱いわけではなく、最初は判断力も低くない。ただ、「いいね!」ボタンを押すハードルが低すぎる。
目の前の情報が真実なのか、本質なのかどうかを見極めるという猜疑心もない。しかし、それは昨今、ありきたりのごく一般人の姿だ。
詐欺的な話に転落させられる人がいかに多いかは、「いいね!」のあふれるスマホ画面からも類推できる。多くの人が疑いの目で物事を見極める力をなくしている。人を疑ってはいけないとか、すべての責任は自分でとるべきだという、教育の影響もあるだろう。
互いに騙している、騙されているという自覚があるかないかは関係ない。洗脳は深く静かに進行するものだ。ネット社会の根深い問題の一つである。
※堀江貴文・著/『バカは最強の法則~まんがでわかる「ウシジマくん×ホリエモン」負けない働き方~』より