◆おっさんがインスタでできる工夫
「タビジョ」のコンテンツには「ディープな旅をするタビジョが厳選♪注目度急上昇!キューバで外せないスポット5選!」などもあり、旅×写真(含むインスタグラム)を重視していることが分かる。それでは公式インスタグラマーの提案へ。
「顔がアップになっている自撮りは個人的にナシですが、三脚などを使って全体を撮影した自撮りならアリかも。サーフィンやスキューバダイビングなど、何か目的を持った写真なら若い女性も興味を持つかもしれません」
さらにこんな撮影のハウツーも教えてくれた。
「天気はとても大事です。日が雲に隠れてるようであれば、雲から出てくるまでチャンスを待ちます。食べ物を撮る場合は、出来たら自然光が入る場所で撮影しています。自然光+逆光のほうが、より綺麗に撮れるように感じます」
ではそうしたインスタ映えする写真を撮りにいける、おっさん向けツアーの予定はあるのだろうか。H.I.S.のSNS担当者に聞いてみた。
「『お母さんと旅行したいが機会がない』というお声が多かったので『母娘(ハハコ)タビジョツアー』というツアーを企画しておりますが、中高年男性向けツアーの予定は今の所ございません」とのこと。
やはり、会社や家庭同様、おっさんが女性の輪に入るのは難しいのだろうか。前出の常見氏は、おっさんがインスタグラムを楽しむにあたり、こんな提言をくれた。
「『インスタ映え』という言葉がとかくフォーカスされがちですが、それだけが『いいね!』を得る手段ではない。若者に対抗したり便乗するのではなく、中高年同士が共感しあえる『いいね!』を目指すべきなのかもしれないですね」
となると健康診断の結果を見せ合って慰め合うとか、ボーナス減額ですっかりしみったれた食卓の様子を映すということなのか……。だが、大事なのは常見氏のように、果敢にも若者の文化に挑戦するその姿勢ではないか! と勝手に自らを鼓舞するおっさん記者(49)であった。