ライフ

夏の汗よりもニオイが強い冬の汗、2つのクサい理由

7月より11月の汗のほうが臭う(写真/アフロ)

 都内にある不動産会社に勤める会社員、稲垣優子さん(仮名、45才)は、どことなく肌寒くなってきたこの時期になると、毎年ある悩みを抱えていた。

「“体臭”に悩んでいます。汗をかく方ではないので、夏は特に気にならないのですが、むしろ冬の方がニオイに敏感になってしまいます。特に満員電車が恐怖です。厚着で駅まで15分ほど歩き、その後、暖房と人混みでむんむんとした車内で揺られていると、じんわりと汗が出てくる。その汗がどうもツンとしたニオイがする気がして…。これって私だけ? どうしたらいいのでしょうか」

「実は11月の汗は、7月の汗よりもニオイが強いんです」と話すのは、ワキガ、体臭、多汗症の治療を行う五味クリニック院長の五味常明さんだ。冬の汗がくさい理由は2つあると言う。

「1つめは、夏と冬では汗をかく部位が違うからです。汗腺は、ニオイ物質を出すアポクリン腺と、体温調節のためのエクリン腺の2種類がある。エクリン腺の汗はほとんど水分でにおわないのに対し、アポクリン腺はたんぱく質やミネラルなどのニオイ成分を多く含んでいるのです」(五味さん)

 厚着をする冬は、夏と違って全身の汗が少ない分、わきの下などアポクリン腺が集中する場所に汗をかくことが多く、強いニオイが発生するのだ。もう1つの理由は、夏よりも冬の方が汗腺機能が衰えているからだと言う。

「汗腺は、血管から血液をくみ取って汗を作っています。夏は汗腺の活動が活発で、血液に含まれるミネラルやアンモニアを血管に再吸収させて、水に近い成分の汗を出します。一方、汗腺機能が衰える冬は、この“再吸収”がうまく機能しないため、血液中の成分が多い汗を出す。そのため、ニオイが発生するのです」(五味さん)

 実際、五味さんが、月別に汗のミネラル濃度を検査したところ、11月は7月の2倍もミネラル成分が濃かったという。

※女性セブン2017年11月16日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト