紙巻きたばこ同様に喫煙マナーが求められている
次に聞いたのは、10月より全国販売を開始した「グロー(英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)」。こちらもアイコスと同様、吸い終わったスティックは可燃ゴミなので、敢えて灰皿に捨てずにゴミ箱に直接捨てても構わないとの回答だったが、よりユーザー目線で丁寧に説明してくれた。
「吸い終わった直後はまだスティックに熱が残っている状態なので、燃えやすいものと一緒に捨ててはいけないのでは? と不安に思われるかもしれませんが、もともと燃えていないので火災が発生することはありません。
ただ、ゴミ箱に捨てるか灰皿に捨てるかという処理の仕方は、その喫煙空間を管理している方のルールに従っていただきたいと思います。ツイッターの件は、机の上にそのまま置いて帰るのを許容している店だったら別ですが、常識的には管理者に捨て場所を聞いて、指定されたところに捨てますよね。そこまでが加熱式たばこを吸う方の責任範囲だと考えます」(同社日本法人の広報・渉外本部長の辻了介氏)
さらに、辻氏はこんな方法まで教えてくれた。
「加熱式たばこは灰がでないので、吸い終わっても紙巻きたばこのようにクシャッとならず、吸う前の状態と質量や強度が変わりません。そのため、吸い終わったスティックは元のたばこが入っていた20本入りの箱に裏返しにして戻す方法もあります。そうすれば、携帯灰皿を持ち歩かなくても済みます」
最後に「プルーム・テック」を販売するJT(日本たばこ産業)にたずねてみると、こちらは製品の構造上、少し複雑な捨て方が求められる。
「プルーム・テックは紙巻きたばこでいうところの吸い殻(フィルターや巻紙など)は発生しませんが、プラスチックから成るたばこカプセル及びステンレスから成るカートリッジがゴミとして発生します。
そのため、処理に関しては各自治体の分別方法に則っていただきたいと思います。飲食店では、他に吸い殻の入っていない灰皿に分別していただくか、付属品である専用のキャリーケースに収納して持ち帰っていただくことをお勧めいたします」(同社広報部主任の林雅之氏)
他の加熱式2製品に比べて、捨て方に気を遣う必要はあるものの、いまや環境問題に配慮したゴミの細かな分別は当たり前の時代。しかも、外出先で出たゴミを自宅に持ち帰るという観点から見ても、プルーム・テックはもっともマナー意識が植えつけられる加熱式たばこといえるかもしれない。