新国立競技場建設の空中から撮影し、進捗状況をレポートする本連載も今回が2017年最後となった。前回の撮影からわずか3週間で、スタンド最上部の3階までがほぼ組み上がった(11月27日撮影)。
写真右手(東側)のスタンド地階部分を見ると、一部に板が敷きつめられている。この上が床となり、観客席が設置される。建築アナリストの森山高至氏が解説する。
「全体の骨組みはほぼ完成しました。向かって右手(東側)のスタンドとトラック部分に、東から差し込む太陽による影がくっきりと見え、競技場の高さがわかるようになりました。現時点で旧国立競技場とほぼ同じ高さですが、新国立競技場には屋根が設置されるので、最終的にはもう少し高くなるでしょう。
来年2月頃になると、いよいよ内装・外装工事が始まります。時間と手間がかかる工事ですが、外壁は粉塵予防のため現場養生シートと呼ばれる白い布で覆われる可能性が高く、地上から建設の進捗状況が分かりづらくなるかもしれません」
●撮影/小倉雄一郎
※週刊ポスト2017年12月15日号