「秋田の人は、大根を燻して漬け込んだいぶりがっこやしょっつる鍋など、塩分の多いしょっぱいものをたくさん食べます。食べ続けていくうち、それに味覚が慣れる可能性がある。そういう人は一般的に減塩がうまくいきません」
秋田県民の1日の平均塩分摂取量(2016年、20歳以上、男性)は11.6グラムで全国5位。全国平均より約1グラムも多い。その影響か、心疾患や脳血管疾患の発生率も高くなっている。
そもそも秋田県は「健康寿命日本一」を目指してタニタ食堂を誘致したという経緯があるのだが、思惑は完全に外れてしまった格好だ。
タニタは、「地域ごとの食材や好み、食環境もありますので、それに合わせたメニューも今後開発していきます」(広報部)とのことだが、果たして「味覚の壁」を超えられるか。
※週刊ポスト2018年4月20日号