また、ジャガー1頭は現地では2000ドルで取引されており、現地のボリビア人の所得水準をはるかに上回る値段だ。ボリビアでは2016年現在、人口の38%が年間収入100ドル以下の貧困層であり、ジャガーの密猟は後を絶たない。
ボリビア政府は取り締まりを強化して、今年に入って、400本のジャガーの牙を押収し、11人の中国人を含む15人の仲介業者を逮捕している。ジャガーは中国本土で、牙以外でも、毛皮は敷物や置物、爪は金属などで装飾して、ネックレスのように加工するなどしてアクセサリーとして売り出されているという。
ボリビアの首都・ラパスの中国大使館でも、ジャガーの密猟に関係したことが分かれば、中国人を即刻帰国させると警告しているが、ボリビア環境相アドバイザーのロゴリゴ・エレラ氏は「密猟は後を絶たない状態で、あと数年もしないうちに、ボリビアのジャガーは絶滅する可能性が高い」との悲観的コメントを述べている。