定山渓グランドホテル瑞苑は3つの建物がすべて「危険性が高い」と診断されたため、全館建て替えに踏み切るという。
「今年1月から設計に向けた検討に入り、2019年11月には既存の建物を解体、2020年春頃には本体工事に着工する予定です。2021年5月の完成を目指しています」(運営するハマノホテルズ広報担当)
札幌パークホテルの本館は札幌におけるシティホテルの草分け的存在で、有田焼の青磁タイルを使用した青い外壁が目を引く。だが、この印象的な建物も、今回の診断結果を機に姿を消すことになりそうだ。
札幌市は今年3月、同ホテルの建て替えに合わせ、敷地内にMICE(国際的なイベント)施設を整備すると発表。2020年に着工し、2025年度の共用開始を目指すという。一方、こう話す所有者もいる。
「900万円もかけて一級建築士に耐震診断してもらい、『震度7でも大丈夫』というお墨付きをもらったばかり。行政から強制的に指導されない限り、対応するつもりはありません」(琴似商店街第一駐車場代表)
※週刊ポスト2018年5月4・11日号