対してこの新薬は下痢、悪心といった消化器症状はありうるが、臓器障害につながる副作用がほとんどなく、安全性が比較的高いため、定期的な血液検査は基本的に必要としないのが特徴だ。
「紫外線は乾癬の症状緩和に効果があり、夏にマラソンをしたら、上半身の皮膚症状がきれいになったとの例もあります。また、世界60か国で使われている『コムクロ シャンプー』が昨年、日本でも保険承認されました。乾癬で気になる頭皮のフケの減少を実感できます」(多田主任教授)
このシャンプーの成分はステロイドで、使い方は乾いた頭皮の状態で症状部位にシャンプーを塗り、15分置く。その後、水か湯をつけてシャンプーを泡立て指の腹で優しく洗い、湯で薬剤を洗い流す。通常の洗髪同様に使えるので続けやすい。さらに配合外用剤で頭皮にも付けやすい「ドボベット ゲル」も発売される。使用には、どちらも医師の処方箋が必要だ。
●取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2018年6月1日号