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みやぞん 愛されキャラは「フレーミング効果」と心理士分析

愛される理由は「フレーミング効果」?(撮影:平野哲郎)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、24時間テレビのランナーに決まった、みやぞんのキャラを分析。

 * * *
 今年の『24時間テレビ41「愛は地球を救う」』(日本テレビ系)のチャリティーランナーに決まったのは、お笑いコンビ「ANZEN漫才」のみやぞんだ。同局系の『世界の果てまでイッテQ!』では、たぐいまれな身体能力を見せて、様々な難行をクリアしているみやぞんだけに、今年はマラソンだけでなく、スイムにバイク(自転車)も加わるトライアスロン形式になるという。

 前代未聞の形式に、みやぞん本人はというと、「光栄な事です」としながらも、「過酷みたいです?」と自身のツイッターでツイート。そして「人間だから多少の不安は消えませんが自分に乗り越えられない問題は起きないと思っている人間なので不安を大丈夫の方角に気持ちを持って行こうとしてます とにかく目の前の事全力でやります」と。

 たったこれだけのツイートなのに、この中にはこれから見ることができるだろうドラマを予感させるものがある。彼独特の言葉使いながら、挑戦、努力、挫折、感動といったドラマを作り上げる要素が、ここには全部入っている。見ている側は、お笑いだけでなく、彼が作り出すドラマが見たいのだ。みやぞんが全力で何かに取り組み、それをリアクションやフリートークで笑いのあるドラマに変えていくのを視聴者は期待しているのだと思う。即興の歌は、そのまま彼のドラマの大切なナレーションになっている。

 何事にも一生懸命なみやぞんは、ツイートにあるようにネガティブな状況も笑いだけでなく、ポジティブなものに変えてしまう。それがみやぞん人気の理由の1つだろう。例えば『イッテQ!』で「インドの虹の滝の下で1曲歌う」というミッションがあった。過酷なインドロケで、虹の滝まではアップダウンのある6000段の階段が続く。足がつり、息が上がるスタッフがいる中で、さすがのみやぞんも弱音の1つぐらい吐くのかと見ていると…。

「幸せだな。もっと登りたいなぁ。まだまだ登れる幸せ」と笑顔を見せたのだ。つらい、苦しいと愚痴を言う姿を見せるのも番組的にはアリだろうが、みやぞんは違った。ネガティブな状況もネガティブのままでは終わらせない。見ているこちらまで、ポジティブな見方に引っ張っていく。

 内容が同じでも、見せ方や表現の仕方が変われれば印象も変わるのだ。これを心理学では「フレーミング効果」という。水が半分入ったグラスを見て「もう半分しかない」と思うか、「まだ半分ある」と思うのかがいい例だ。

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