当時生まれたファミコンやカラオケなどは一時的な流行にとどまらず、日本が誇る文化として定着し、松田聖子も健在。早見優のように“ママドル”として生き残っている元アイドルもいれば、昭和60年に大ヒットした荻野目洋子の『ダンシング・ヒーロー』が再び注目を浴びるなど、昭和50~64年に花開いた文化は今に通じている。
なかでも、当時も現代も変わることなく、子供たちの心をわしづかみにしているのが、オリンピックだ。
学年誌ではオリンピックのたびに特集が組まれた。『学年誌が伝えた子ども文化史』にも、モントリオールオリンピックでの女子バレーの金メダルや「コマネチブーム」、ロサンゼルスオリンピックでの山下泰裕選手の活躍ぶりがピックアップされている。
「1964年の東京オリンピックをきっかけに、子供にとってもオリンピックが身近になり、夢中で応援した。日本人選手が活躍すると、彼らに憧れてスポーツを始める子供が増えました」(石川さん)
2020年には再び東京でオリンピックが開催される。『学年誌が伝えた子ども文化史』を家族みんなで繰りながら、過去の日本人選手の活躍やエピソードを振り返り、2年後の夏への期待を膨らませてみてはどうだろう。
※女性セブン2018年6月28日号