キャンプ2日目はサックス奏者の坂田明さんによる「音楽教室」
◆いかなる場面でも、自分で考えて対処する
「夏のガキ大将の森キャンプ」は、1999年にハローウッズのプロジェクトに参画した崎野さんが考案したもの。今の時代、21人の子供を1か月預かるリスクとプレッシャーは想像を絶するが…。
「いかなる場面でも、自分で考えて対処できるたくましさを、子供たちに身につけさせたかったんです。そのためには、1週間や2週間じゃ無理。子供たちが自分から変わるのには、1か月くらいじっくりつきあう必要があると判断しました」(崎野さん)
第1回は2002年の夏休み。小学4年生から中学3年生を対象に、新聞広告などを通じて12名の参加者を募集、集まったのは6名の子供たちだった。
「最初は、個性派揃いというか、親もお手上げの問題児の更生を期待されていた部分もあるかな(笑い)。でもぼくは、子供たちの先生や親になっちゃダメなんです。あくまで同時代を生きている仲間として、自分の知識と経験から得た人生のコツを伝えはするけれども、その先は自分で考え、判断して行動しないと何も進まないということを、子供たちが体得しないと意味がない。
ですから、身体的危険や天候など不可避の理由がない限り、指示は出しますが手は出しませんし、“明日は8時半に出発する”と伝えたら、絶対に出発する。準備ができていない子は置いていく…とまでは実際はしませんが、その時も手助けはしない。置いていかれないよう助け合うのは、あくまで同じ釜の飯を食うキャンプの“仲間”なんです」(崎野さん)
キャンプの参加者は、崎野さんが親子面接をして決定する。
「自分の子供が手に負えない…って、何言ってんだよと思う。子供の姿をスマホのカメラでしか見てない親が多すぎる」(崎野さん)
ツインリンクもてぎだからこそ!の「バイク教室」も開かれる。成田匠プロが講師を務め、子供一人ひとりをボランティアのライダーが丁寧に指導。2日目には敷地内の山道を見事に完走した。
【夏のガキ大将の森キャンプ 1日のスケジュール】
4:30 起床・洗面/散歩あるいはランニング
5:30 朝食作り
6:30 朝食・片付け
9:00 午前のプログラム
12:00 昼食
13:00 午後のプログラム
16:00 夕食作り・シャワー
17:00 夕食・片付け
19:30 就寝・消灯
※女性セブン2018年9月20日号