◆OECD加盟国の中で日本は…

 全年代の教師が口を揃えるのが、仕事量の多さ。

「週29時間の授業のうち26時間は自分の授業です。それ以外にも『校務分掌』という授業とは別の事務的な業務が多く、学校にいると忙殺されるので月80時間の残業は当たり前。肝心の教材研究を学校でやることができず、自宅に持ち帰る教師も少なくありません」(関西地方・40代小学校教師)

 九州地方の小学校の女性教師(30才)は「体調不良でも休めません」と言う。

「担当する授業が決まっているので、他の教師にお願いするわけにはいきません。妊娠しても児童のためと思って激務を続け、切迫流産に陥るケースもよく聞きます。激務のあまり『教師としての仕事の楽しさがなくなった』と教師2年目で退職した同僚もいるほどです」

 OECD(経済協力開発機構)の調査(2013年)によると、日本の教師の1週間あたりの仕事時間の合計は53.9時間で参加国平均の38.3時間を大きく上回る。

 追い詰められて、心を病む教師も少なくない。

「教師が精神疾患になって退職するケースが目立ちます。給湯室のゴミ箱を見ると、精神安定剤の袋が捨ててあることは珍しくありません」(岡崎さん)

 文科省の調査では、年間350人ほどの公立小学校教師が精神疾患のため離職する。

※女性セブン2018年10月25日号

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