この法外な懸賞金の額にひかれて、情報が続々と集まったが、そのなかでも、その日の午前11時ごろ、刑務所から20kmの距離にある小さい食料品店に2人が現れ、白ワイン1本とビール6本、それに飲料水10本、ソーセージなどの食品の計130元(約2200円)相当の買い物をしたとの通報があった。さらに、午後5時ごろには河北省との境の遼寧省の農村で「2人を見た」との情報が寄せられた。
警察は翌日午前中にドローンを飛ばして、目撃情報が出た周辺地域を捜索したところ、ドローン搭載のビデオカメラが2人を捕捉した。
警察は直ちに、近隣住民らに連絡するとともに、村民1000人に動員をかけて、警官隊への道案内や先導を依頼。このうち、村民ら数人が周辺を歩いていたところ、2人が村民に「街に行くには、どの道を通ればいいのか?」などと道を尋ねたという。村民は2人と別れたあと、直ちに警察に通報し、その日のうちに、2人は警官隊に逮捕されたという。
上海のニュース専門のウェブサイト「THE PAPER」は「さすがの凶悪犯も、村全体が警察の捜索隊に組み込まれているとは想像もできなかったに違いない。警察の大動員態勢が功を奏した」などと警察の対応を称賛している。