北海道のニセコ温泉郷、登別温泉の2つは「炭酸水素塩泉(重曹泉)」に該当する。
「飲用すれば、胃酸と反応して体内に炭酸ガスを生み出し、肝臓の働きを向上させて糖尿病の改善(血糖値の低下)が見込めます。また胃酸過多を防ぐことにより、胃痛や胃潰瘍にも効果的です。その際、飲み方や適量はそれぞれの温泉の指示に従ってください。
また、入浴には皮膚の脂肪や分泌物を洗い流す働きがあるため、打撲や皮膚の乾燥に効果が得られるでしょう」
さらにニセコ温泉郷は太平洋と日本海の両方の近くに位置しているため、「気候が多様で、自律神経を整える作用もある」という。松代温泉(長野)は、温熱作用が高い「含鉄泉」に当てはまる。
「体温を高めることで、リウマチや神経痛に効くとされています。また、鉄分は皮膚から吸収されると血中の鉄分濃度を高めるため、貧血にも効果的です」
水虫やアトピー性皮膚炎に効果がある「酸性泉」で知られるのが、別府温泉(大分)。
「水虫は『水虫菌』、アトピー性皮膚炎は『黄色ブドウ球菌』が皮膚で増殖し引き起こされます。酸性泉による強い殺菌作用によりそれらの菌を撃退することで、症状を和らげます」