では、いろいろな種類のお酒を飲む“ちゃんぽん”はどうか。酒飲みの間では「悪酔いの元凶である」と半ば“常識”として語られるが、東海大学医学部付属東京病院院長の西崎泰弘医師はこの説を否定する。
「悪酔いするかどうかは、お酒の種類ではなく、あくまでもアルコールの摂取量によるところが大きい。複数のお酒を飲むことは問題ではない。ただし、色々なお酒を飲むことがアルコール摂取量の増加につながっていることは否定できません」
しかし、「飲む順番」は重要だ。
「一般的に、日本酒やワインなど醸造酒のほうが製造過程で不純物が多く残り、ウイスキーや焼酎などの蒸留酒に比べてアルコール分解に時間がかかる。醸造酒を飲むなら、まだ飲酒量が少ない序盤のうちがいいでしょう。
蒸留酒をたくさん飲んだ後に醸造酒が体に入ると、アルコールを分解しきれず悪酔いしてしまうことが多い。蒸留酒→醸造酒の順番は避けるべきです」(医学博士・中原英臣氏)
よく二次会で「もう一度仕切り直し!」とビールで乾杯する光景を見かけるが、気をつけたほうがよさそうだ。
※週刊ポスト2018年12月7日号