国内

「一家に1台たこ焼き機」他、勝手なイメージに大阪府民反発

“大阪人あるある”は幻想(イラスト/オオノマサフミ)

 前から気になってんねんけど、大阪のイメージ、なんやエライえげつなぁ。これから万博もあることやし、“世界のOSAKA”になる前に、そろそろホンマの大阪、全国のみんなに知ってもらうべきやと思うわ。なあ! そこのジブン、ちゃんと聞いてるか!?

「あなたが持つ大阪人のイメージは?(複数回答)」(女性セブン読者男女555人にアンケート)というアンケートを取ったところ、大阪人と他の県民とのイメージのギャップが明らかになった。

「一家に1台なんて迷信や!そもそもたこ焼きが大阪を代表する食べ物となったのは、1995年のAPEC首脳会議で当時知事だった横山ノックはんが海外のエライさんたちにたこ焼きを振る舞ったから。余計なことをしてくれたもんや!」(大阪市・67才女性)

 年配の大阪人ほど、「大阪の代表食=たこ焼き」に憤る。

「もともと大阪は各地から豪華な食材がそろう『食いだおれの町』として有名で、京都の料亭の板前も大阪で修業するのが当たり前やった。そんな土地の食の代表がたこ焼きやなんて、先祖に顔向けできまへんわ」(大阪市・74才男性)

 たこ焼きやお好み焼きと一緒に白飯を食べるという、独自の食習慣にも異論がある。

「確かに家でもお好み焼きはよく作るけど、必ず白飯と一緒に食べるほど舌はマヒしてません。まあ、たまたま白飯が残ってたら、一緒に食べることもありますけど…」(豊中市・43才女性)

 やっぱり、一緒に食べていた。熱狂的な阪神タイガースファンも有名だが、こんな切ないケースも。

「大阪生まれのウチのダンナは実は巨人ファン。でも会社でカミングアウトすると風当たりが強いから、表向きは阪神ファンです。ダンナのような人は結構多くいて、巨人ファンだけでこっそりとLINEグループを作っています。まるで隠れキリシタンやね」(大阪市・51才女性)

 アンケートでは「ケチ・せこい・がめつい」という三拍子そろった“強欲イメージ”も強かったが、県民性博士の矢野新一さんは「大阪人はケチというより、合理的な考え方をする」と指摘する。

「歴史的に商人の町から派生しているので、コストパフォーマンスの意識が強い。それがよその人からは『お金に細かい』と見えてしまう」

 当の大阪人も同じ意見だ。

「大阪市内にある百貨店の靴売り場で『2足9000円』の商品があった時、初対面の人から『折半せえへん?』ともちかけられて共同購入。支払いが終わると『ほな、さいなら~』と別れました。大阪人はやっぱり実利主義ですわ」(大阪市・58才女性)

「一緒に食事をした際、大阪人は基本的に割り勘にするからケチではありません。対して名古屋人は『今日は誰にごちそうさまを言えばいいの?』といつも人にたかります! 大阪人より名古屋人の方がケチや」(東大阪市・56才女性)

 現実とは異なる“大阪的”のイメージが広がるのは、当の大阪人にも理由があると大阪出身・大阪在住の津村記久子さんは話す。

関連キーワード

関連記事

トピックス

前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン