昨日とおなじおかずでも、詰め方次第で味も見た目も変わるんです。人気の『のっけ弁』にしてしまえば、定番おかずが毎日簡単に大変身!
『のっけ弁』のよさは大きく4つ。
・おかずをきっちり詰めなくていい
・ご飯に味が染みておいしい
・盛り付け次第で味わいが変化する
・時短になる
「“見映えよく詰めなくちゃ”と思うと、お弁当作りのハードルが高くなります。ご飯の上におかずをのせるだけの『のっけ弁』なら、簡単にレパートリーが広がって気楽に続けられますよ」と、フードスタイリスト・ダンノマリコさん。
ご飯に直接のせたおかずは、味が混ざっても、ご飯に味が移ってもOK。むしろ、その調和を楽しむのが醍醐味という。
「手軽に作りたいという人が増え、洗う手間の少ない一段弁当箱が人気です」と話すのは、『銀座ロフト』のホームソリューション チーフ酒井詩穂里さん。さらに酒井さんは「手間を省いても味にはこだわりたいという方には、ご飯が冷めてもおいしい、わっぱの弁当箱が人気です」と続ける。
今回の「のっけ弁」でも使用した“曲げわっぱ”は木をわん曲させて作る日本の伝統的な容器。
「木が余分な水分を吸い、ご飯がベタつきません。さらに適度な調湿作用で早炊きのご飯でもしっとり。“持ち運べるおひつ”と呼ばれています」(ダンノさん)
ただし干し方は、ご注意。さっと水に通してから使うと油が染みにくい。使用後は説明書通りに洗って拭き、伏せずに置いてよく乾かそう。
『銀座ロフト』では、わっぱをはじめ和素材の弁当箱が見直されていて、若い世代からも人気だが、その推しのポイントは3つあるという。
◆ご飯が片寄りにくい
木肌がご飯を受け止め滑りにくい。とくに小判形は詰め方のバリエーションが多彩。
◆心安らぐ色と香り
人気の秋田・大館産は杉を使用。使い続けてもほのかな木の香りを楽しめる。
◆ご飯が傷みにくい
木には通気性と調湿作用、殺菌効果があり、ご飯が傷みにくい。
では実際に“曲げわっぱ”を使った『のっけ弁当』をご紹介しよう。
【基本のしょうが焼き弁当】
広げた肉のたれがご飯全体によくなじむスタイル。下に敷いた卵と野菜、のりが肉のうまみを吸ってコクUP! のりの黒色には肉の存在を際立たせ、迫力を増す視覚効果もあり。
●主食(ご飯)
弁当箱の半分を目安に詰めると味わいのバランスが◎。のっけ弁なら最後まで食べ飽きない。
●主菜(しょうが焼き)
主菜の肉や魚は最も目立つ特等席へ。ご飯がすすむよう少し濃いめに味付けし、そのうまみを吸い込むように、副菜を添わせる。
●副菜(卵)
黄色い彩りがアクセントに。主菜の大きさや味付けに合わせ、調理法を変化させる。
●副菜(野菜)
弁当の栄養バランスを整える野菜は、旬を意識。大きさを揃えて切ると盛り付けやすい。