国内

横須賀・総武快速線の新型E235系「ロングシート」に異議あり

横須賀・総武快速線を走る現行のE217系は普通車の一部にクロスシートが採用されている

 創立68年を数え、これまで鉄道関連の会社に多くの人材を輩出してきた「早稲田大学鉄道研究会」。その伝統に連なる現役会員が、JR横須賀・総武快速線(久里浜~東京~千葉)で2020年度から導入予定の新型車両についてレポートする。テーマは「座席」だ。

 * * *
 旅客列車の座席には、クロスシートとロングシートの2種類が存在する。クロスシートとは、列車の進行方向に設置された座席のことである。一方、ロングシートとは、列車の進行方向に対し、垂直に設置された座席のことである。

 近年、長距離列車にもロングシートを採用することが増えている。例えば、2020年度よりJR横須賀・総武快速線等に導入予定であるE235系一般型電車は、グリーン席以外の普通座席が全てロングシートとされている(「JR東日本ニュース」2018年9月4日付)。

 本記事では、クロスシートとロングシートの長所・短所を整理し、横須賀・総武快速線E235系普通座席の完全ロングシート化が妥当であるのか考えてみたい。

◆クロスシート、ロングシートの長所と短所

 クロスシートの主な長所は、長時間の着席に適している点である。特に、進行方向に設置された座席の場合、乗客は自分が進む方向に向かって着席することができる。さらに、クロスシートに着席した場合、乗客はロングシートよりも容易に車窓を眺められる。なぜなら、ロングシートの場合、乗客は窓に背を向けて着席するからである。また、「快適性評価式」により、長時間乗車における快適性は、ロングシートよりもクロスシートへ着席した場合に大きくなることが示されている(須田義大・松岡秀樹・小川雅(1997)「快適性と乗降容易性による座席配置の客観的評価方法」『日本機械学会論文集』63巻611号pp.141-148、pp.143-144参照)。

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