「普通の関節痛は『膝だけ』『肘だけ』というように局所的に起こりますが、薬剤性の場合、原因となる物質が血管を通って全身に行き渡るため、複数の関節が同時に痛むケースが多い」
立ちくらみやめまいも「歳のせい」とは限らないので注意したい。
「神経系の薬などを飲んでいる人は、薬が効きすぎて立ちくらみやめまいを起こすことがあります。脳の機能が一時的に低下することが原因なので、これらの症状だけでなく、眠気を伴うことが多い。副作用でない場合は、眠気を伴うことはありません」
◆自己判断で中断しない
薬剤性か否かの見分けが難しいのが、手や足先のしびれだ。
「ジンジンとしたしびれは、降圧剤によって血流が悪くなるために起こることがあります。一方、ビリビリと感じるしびれは、高脂血症薬などの副作用で細胞の表面を構成しているコレステロールが減り、細胞が壊れることで生じることがある」
もちろん、自覚症状だけで最終的な判断は下せない。いま起きている症状が「薬の副作用かもしれない」と思っても、自己判断で服用を中止するのは非常に危険だ。