体型と病気のリスクについての研究が進んでいるが、二本松眼科の平松類医師は、「“顔の特徴”が診断の第一歩になることもある」と指摘する。
「黒目が大きく左右差がある人は、眼球を動かしたり瞳を開閉する『動眼神経』が障害を起こしていることがあるからです。その陰に大脳動脈瘤など大きな病気が隠れている場合もある」
目が大きい患者を前にし、眼科医が可能性を考える病気は他にもあると平松医師が続ける。
「大きくてぱっちりした、いわゆる『きれいな目』をした患者さんが来ると、甲状腺疾患など“目の奥”にある病気を疑うことがあります。また、目が大きくなったように見えるのは、脳腫瘍や眼窩腫瘍による眼球突出が原因のこともある」
脳腫瘍の場合など、初期に目が大きくなっても本人に痛みなどの自覚症状がないため、見た目による初期の“気づき”が、より重要になってくる。
※週刊ポスト2019年6月21日号