曲が売れると急に忙しくなりました。あの頃のテレビは歌謡番組が全盛で、随分出演させてもらいました。東京12チャンネル(現・テレビ東京)に『ジャポップス・トップ10』という番組があって、ほとんどがGSばかりその番組に、僕らはレギュラーで出てました。ティーンズというダンスチームもレギュラーで、そこには後に「青い三角定規」に行く西口久美子がメンバーでいて、ゴーゴーを踊っていましたよ。
よくギターマニアの人から聞かれるんですけど、もう50年以上使っている僕のギターはVOICEのフロンティアっていって、当時は高かったんですよ。ローンで買うことにして頭金を8000円だけ払ったら翌月、その楽器屋が倒産しちゃって。あのギターは自分の分身みたいな物で、長年の宝物になっています。
【パープル・シャドウズ】1968年デビュー。デビュー曲『小さなスナック』が大ヒット。他のGSとは一線を画すイージー・リスニング的サウンドが特徴のグループだった。GS時代のメンバーは今井久(リードギター)、綿引則史(サイドギター)、川合良和(ベース)、大場吉雄(ドラムス)、途中加入の岡村右(キーボード)。オリジナル曲の殆どを今井久が作曲していた。代表曲は『小さなスナック』『別れても好きな人』(のちにロス・インディオス&シルビアがリメイクしてヒット)など
※週刊ポスト2019年6月28日号