ライフ

相手の感情を逆撫でするNGワード 「前も」「いつも」

今すぐ実践!子供に言ってはいけない感情ことば(写真/PIXTA)

 夏休みに入ってはや2週間。パートに家事にと忙しいお母さんにとって、宿題もせずゲーム三昧、片付けたそばからまた散らかしていく子供にイライラは募るばかり。おまけに夜になれば、帰ってくるなりふんぞり返る夫に、つい怒りを爆発させたくもなる。

 だが、頭ごなしに怒っても状況は悪化するだけ。せっかく家族が一緒にいられる時間が長いからこそ、衝突を避けて、できるだけにこやかに過ごしたい。それにはどう接すればよいのだろうか。

「人は、つい怒った時、口にしてしまう“NGワード”があります。その言葉を避けて話せば、無用な争いを生まずに済みます」

 そう話すのは、日本アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介さん。以下、衝突の発端となる言葉を紹介していこう。

◆「前もそうだったけど」「この前の言ったよね」

 まず、筆頭に挙げられるのが、「過去を持ち出す言葉」だ。外から帰った子供が脱ぎ散らかした服を拾い集めながら、「洗い物は洗濯かご! 何回言わせるの!!」と怒る母親の姿は、どこの家庭でも見られる風景だ。

「『何回も』『以前にも』という言葉は、怒る側が“自分がいかに正しいか”を強調する言葉でしかありません。

 怒る方は目の前の出来事と過去の出来事がつながって頭に思い浮かんでいたとしても、怒られている方は、なぜ過去のことまで持ち出されて叱られているのかわかりません。“今さらなぜ?”と不信感を持たせるだけです」(安藤さん)

 日本ほめる達人協会理事長の西村貴好さんも同じ意見だ。

「自分の正しさを強調しようとすると、『質問』ではなく『詰問』になりがちです。相手に対して要求があるなら、あとから蒸し返して言うのではなく、“脱いだらきちんとかごに入れてほしい”と、その時、その場で冷静にリクエストしましょう」

◆「いつもそうだよね」

「いつも」「絶対」「必ず」などの「決めつけ言葉」も、自分の正しさを強調する言葉だと安藤さんは言う。

「たとえば“いつも散らかしっぱなし”と言うけれど、本当にいつもというわけではないでしょうし、“この前は片付けたのに”と反感を招きかねません。怒られる方は“この人は自分のことを見てくれてない”“自分は評価されていない”と感じてしまいます。

 怒りを上手に伝えるには、『私』を主語にして相手に伝えること。“あなたはいつもこうなのよ”ではなく、“私はこうしてくれないと困る”と伝えることが有効です」(安藤さん)

※女性セブン2019年8月15日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト