甘「酒」となれば、もちろん酒造メーカーも指を咥えて見ているわけがない。新潟県魚沼市の「八海山」で知られる八海醸造も「麹だけでつくったあまさけ」を10年前から販売しているが、注文の多さにその後、専用工場を立ち上げた。2年前からはさらに規模の大きな工場で製造中。京都・伏見の黄桜も2年前から「黄桜 甘酒カップ170g」を冷蔵アイテムとして発売している。
その昔から、味噌蔵や酒蔵は本業の傍らであっても、必ずと言っていいほど甘酒を作ってきた。近年では自然由来の甘みが抽出できるナチュラル甘味料として、国内のみならず、外国への展開も視野に入れるメーカーもあるという。実は甘酒市場でトップシェアを誇る森永製菓も、「夏の甘酒」を視野に入れて、今年の春から冷蔵タイプの甘酒を投入した。
今年の夏は、熱中症対策飲料など機能性飲料が花盛り。そんななか元祖機能性飲料とも言われる甘酒の勢いはとどまるところを知らない。