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日本文化に共感示すコスプレイヤーや漫画家、中国で9人拘束

歴史ある銭湯が危機に

日本文化に共感する者は排除?

 中国で7月28日、この1日だけで安徽省准南市など6都市で計9人もの日本文化に共感する、いわゆる「精日分子」が身柄を拘束されたり、逮捕されていたことが明らかになった。精日分子とは日本のアニメファンや、日本独特のコスプレなどを好む人々の蔑称だ。

 昨年3月、王毅外相が旧日本軍の軍服をコスプレをした南京市在住の若者2人が逮捕されたことについて、「中国人の堕落者だ」と激怒したことで、精日分子が広く知られるようになったが、1日で9人もの身柄拘束などは初めてで、中央政府の指示とみられる。

 北京紙『新京報』によると、安徽省准南市在住の22歳の女性漫画家、張寧さんは日本のアニメの大ファンで、自らも日本のアニメを模写するうちに、豚の顔の中国人を描くようになった。これが、ネット上では拡散していき、一部の読者が「中国国民を侮辱している」と指摘し、警察が「中国の歴史や国内外の情勢を故意にわい曲している」との容疑で、逮捕されたという。

 米報道機関「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」は准南市警察当局に対して、「中国のどの法令に基づいて張さんを逮捕したのか」と質問したところ、警官は「わからない。他の関連部門に聞いてほしい」との答えが返ってきたという。

 中国東北部の遼寧省大連市の警察は「中国を侮辱する漫画を拡散させた」などとして、36歳の男性の身柄を拘束した。

 この男性は2018年1月から、「中国侮辱」「反中」の漫画を描いてはネット上で発表していたが、7月下旬に滞在していた日本から帰国した際、大連国際空港で名前などを確認、拘束されたという。警察当局は男性について「日本軍国主義思想を浸透させようとした精日分子である」と指摘している。

 RFAはこのほか、江蘇省南京市と湖北省武漢市でそれぞれ1人ずつ、安徽省宿松県では4人の精日分子が逮捕されたと報じている。

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