「『オメガ6』は大豆油やごま油などに豊富で、外食や加工食品で知らない間に過剰に摂っています。『オメガ6』は『リノール酸』を含有していますが、リノール酸の摂りすぎが体に悪影響を与えます」
リノール酸について、東京工科大学応用生物学部教授の遠藤泰志さんはこう話す。
「リノール酸の一部が体内でアラキドン酸という脂肪酸に変わり、アレルギーを誘発しやすくする。そのため、リノール酸を過剰に摂取すると花粉症やアトピーといった症状を引き起こす可能性が指摘されています」
油を摂取するにあたって最も避けたいのは、家庭でやりがちな“揚げ油の再利用”だ。記事冒頭で登場した早川さんが言う。
「酸化した油は体内で活性酸素を作り出し、がんや動脈硬化を引き起こす原因になります。一度熱した油は、できれば廃棄した方がいい。繰り返し使うとしても、長期保存は避け、2回くらいが限度でしょう」
オイルポットに油を移し替えて使っている人は、さらに注意が必要と東京農業大学教授の高橋信之さんは言う。
「油は高温なほど酸化しやすい特性があります。常温でドロッとしていたら、かなり酸化が進んでいる証拠。使い回しをやめるか、オイルポットに入れて高温のまま放置しないよう速やかに冷暗所で保存をして」
アマニ油やえごま油は、現代人に不足しているオメガ3が豊富だが、非常に酸化しやすいという欠点もある。小さいサイズのボトルを購入し、封を切ったらできるだけ早く使い切るようにしてほしい。
※女性セブン2019年8月22・29日号