向田和子さん(中央)を囲む角田光代さんと西加奈子さん
ふだんから交流があるという角田光代さんと西加奈子さん。会場は終始なごやかな雰囲気で、たびたび爆笑につつまれる場面もあったが、思いもよらぬサプライズが対談の終盤に待ち受けていた。
登壇したのは、この日の会場に来ていた向田邦子さんの実妹・向田和子さんだった。「はじめまして。わたしが、“字の書けない”和子です(笑)。でも、字が書けなかったから、この絵本ができたと思うと、きょうはとても誇らしい気持がします」とマイクを通して語られはじめた向田和子さんの言葉に、2人の作家の目には光るものが……。(当日の模様は、「小説丸」で詳しくレポート→ https://www.shosetsu-maru.com/special/kakuta_nishi )
時代を超えた奇跡のコラボレーションで実現した絵本『字のないはがき』。子どもたちといっしょに1ページ1ページめくりながら、家族について、そして戦争について、着飾らない言葉で語り合える稀有な一冊だ。