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相続で「タンス預金の無申告」、どうせ国税庁にバレるもの

ごまかすと必ず損をする

 2019年に制度が激変した相続。節税への関心が高まっているが、税務当局を甘くみてはいけない。その最たる例が、故人のタンス預金の無申告だ。円満相続税理士法人代表で税理士の橘慶太氏が解説する。

「資産の少ない人ほど『どうせこれくらいならバレないだろう』と故人のタンス預金の申告を避けようとします。しかし、国税局のKSKシステム(国税総合管理システム)はすべてお見通しなんです」

 KSKシステムとは、全国12か所の国税局と国税事務所、全国524の税務署をネットワークで結び、不動産取引から給料の支払い調書、確定申告など、個人と法人の財産情報を管理するシステムのこと。

 納税者の申告漏れや脱税などはこのシステムを通じてほぼ確実に捕捉される。

「国税庁はこのシステムなどから得た情報で“故人の預貯金はこの程度だ”と予測します。それと相続人から提出される『財産の明細書』を照らし合わせて、大きな乖離が見つかれば満を持して税務調査をスタートします」(橘氏)

 一般人が国税庁の追及を逃れることは、まず不可能と考えたほうがいい。

「結果的に資産隠しが発覚すれば、追徴課税の対象となって負担がはるかに増えます。妙な気は起こさず、故人の資産は隠さず正確に申告することです」(橘氏)

※週刊ポスト2019年9月20・27日号

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