在任期間で憲政史上最長となった安倍晋三首相。なぜここまで長く総理を続けられているのか。確かに長期政権はすごいことなので、元文科官僚の寺脇研氏に安倍首相を褒めてもらった。
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今回の桜を見る会の招待者などの名簿は、保存期間が1年未満だから廃棄したという説明になっています。
本来、役所の資料の保存については永久保存のものがあり、ごく一部はすぐに廃棄するというものもある。が、一番多いのは1年程度保存するというもの。役所は1年単位で働いている組織なので、桜を見る会などの行事の準備をする場合、前年に誰が来たかを確認して、今年の人選も決めるわけです。そのためには前年のデータは必要です。だから翌年の開催までは名簿は必要になる。
その資料を廃棄したのであれば、次の桜を見る会の準備は相当混乱するはずです。役人の人事は1年で担当が変わることも多いから、資料がなければ引き継ぎができない。
私が役所にいた当時は、資料がなければ仕事も滞るので、資料に埋もれながら仕事をしていました。今の内閣府はお片付けがきっちりしているようで、資料は出るたびに廃棄しているようです。官邸に具合の悪いモノは、どんどん廃棄するという文化になっているんでしょうね。整理整頓された場所で仕事をすると、仕事もはかどるでしょう。
でも、資料がないと仕事なんてできない。少なくとも私はできないが、安倍政権になってから内閣府にはすべてのデータが頭に入っているような超人的な役人ばかりになったということでしょう。天才的というより、超能力者がいるんだと思う。凄い政権です。
※週刊ポスト2019年12月20・27日号