京都大学大学院医学研究科消化器外科医の山本健人氏
【Q:処方薬が効かなかったら別の病院に行くべき?】
A病院で出された薬を服用していて効果がなかったので病院を変え、B病院で出された薬を服用したら症状が改善した。このような場合、A病院の医師に疑いを持つかもしれません。
もちろんA病院の医師の知識不足で不適切な処方をしてしまったというケースも考えられますが、多くはA病院で出された薬では効果が薄いという情報が手がかりとなってB病院の処方となっている。「後医は名医」と言われる所以です。
BでダメならC、Dと病院を変え続ける方がいらっしゃいますが、これではお金も労力も精神的な負担も大きく、患者さんの不利益は大きい。
医師と根本的に合わないと思うケースを除き、同じ医療機関に行くのが原則的には患者さんに有利になります。各々の患者さんの病状の変化を継続的に観察している医師のほうが最終的には正しい判断を下すことができるからです。
※週刊ポスト2020年1月3・10日号