●浅草今半 国際通り本店
すき焼昼膳 4180円 ランチ限定メニュー 写真は2人前
明治28(1895)年創業の老舗。つくばエクスプレス浅草駅の出入口がある国際通りの交差点そばに位置する。同店で使う牛肉は、黒毛和牛の中でもきめ細やかな肉質の厳選した雌牛のみ。ランチ限定の「すき焼昼膳」(4180円、前菜、すき焼、ご飯、赤出汁、香の物)は、雌牛のロース肉を堪能できる人気メニュー。秘伝の割下を使い、浅めの南部鉄鍋で焼くようにさっと煮る同店の流儀と伝統の味を手軽に体験できるのが嬉しい。スタッフが絶妙な加減で煮て給仕する牛肉は柔らかく、溶き卵をくぐらせて口に入れると、割下の風味を纏った肉の旨味が広がりながら舌の上でとろけていく。
・東京都台東区西浅草3-1-12
・営業時間:11時半~20時半(L.O.)※ランチメニューは15時まで(14時45分までに要入店)。1月4日はランチメニューを休み、営業は11時半~19時半(L.O.)
・定休日:無
●まさる
大入江戸前天丼 3800円
仲見世通りにほど近い路地裏に佇む名店。昭和22年(1947)年創業。店主が母・まさるさんの小料理屋で作っていた天ぷらが評判を博し、約40年前に天丼専門店になった。「大入江戸前天丼」(3800円)は、魚の調理が得意だった店主が天ぷらをご飯の上に“活け造り”風に盛った粋な逸品。そそり立つ車海老の身と頭、鱚、穴子、女鯒(メゴチ)が鎮座し、ボリューム満点。砂糖を入れないキリッとした辛口のタレが魚介の旨味を引き立てる。その日一番の車海老や鮮魚を仕入れ、朝4時すぎから仕込むという。メニュー名は、大入袋が出た時に浅草の演芸人たちが天丼を食べに来たことに由来する。
・東京都台東区浅草1-32-2
・営業時間:11時~14時半(L.O.)
※材料がなくなり次第終了、よいネタが入らなければ休店
・定休日:水、日
◆撮影/太田真三、河野公俊、中庭愉生 取材・文/上田千春
※週刊ポスト2020年1月17・24日号