スポーツ

馬券検討法、同じ騎手で競走馬の凡走が続いた時どうする?

凡走続きをどう読み解く

 誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない夢の馬券生活。調教助手を主人公にした作品もある気鋭の作家、「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆する須藤靖貴氏が、凡走が続いたときの馬券検討についてつづる。

 * * *
 データの冷徹さを追いかけたせいか、立春を過ぎてもすこぶる寒い。特に府中・中山のパドックの風は首を刺してくる。そこで、今回は騎手の強靭なハートの話で暖をとろうと思います。

 彼らのメンタルが羨ましい。私は巨躯の割にはクヨクヨ気質で「俺が悪かったかな」などと、後悔を何日も(1か月くらい!)引きずってしまう。その点ジョッキーは次の騎乗への切り替えがびっくりするくらい早いのだった。

 人気馬が凡走した直後、調教師と騎手が対峙する。しょげる騎手を見つめて調教師がうなずく。以心伝心、辛い心情は分かる。ところがその騎手、「すみませんでした」と頭を下げて踵を返した瞬間、他のジョッキーに駆け寄って爆笑し合ったのだ! 切り替えコンマ5秒。さすがの先生も口を開けて呆れたものの、コンマ差の世界を生きているジョッキーはこれでいいのだろう。一般社会では「反省してんのか!」って怒られそうだが、彼らはちゃんと反省している。スピードが違うのである。そこに私は憧れる。

 もちろん失敗を引きずる騎手もいるだろうけど、一流どころはまず気にしないらしい。敗れたレース後の騎手コメントは、「分からない」「不利を被った」「反応がイマイチだった」「いつものキレが」「目に見えない疲れが」などなど、お馴染みの文言ながらほぼ自己批判なし。間違っても「すべて私の不徳の致すところ」なんて高倉健さんのような潔いセリフは出てこない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
AKB48の元メンバー・篠田麻里子(ドラマ公式Xより)
【完全復帰へ一直線】不倫妻役の体当たり演技で話題の篠田麻里子 ベージュニットで登場した渋谷の夜
NEWSポストセブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
《大谷は誰が演じる?》水原一平事件ドラマ化構想で注目されるキャスティング「日本人俳優は受けない」事情
NEWSポストセブン
”うめつば”の愛称で親しまれた梅田直樹さん(41)と益若つばささん(38)
《益若つばさの元夫・梅田直樹の今》恋人とは「お別れしました」本人が語った新生活と「元妻との関係」
NEWSポストセブン
被害男性は生前、社長と揉めていたという
【青森県七戸町死体遺棄事件】近隣住民が見ていた被害者男性が乗る“トラックの謎” 逮捕の社長は「赤いチェイサーに日本刀」
NEWSポストセブン
学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
パリ五輪への出場意思を明言した大坂なおみ(時事通信フォト)
【パリ五輪出場に意欲】産休ブランクから復帰の大坂なおみ、米国での「有給育休制度の導入」を訴える活動で幼子を持つ親の希望に
週刊ポスト