凶行に及んだ野津容疑者
「下手に矢を抜けば血管を傷つけて失血死する可能性があります。矢が刺さった状態のまま、極力体を動かさないように搬送し、まずレントゲンを使って矢の角度や血管との接触具合を調べることになるでしょう。その上で慎重に矢を抜く施術に入る。矢を抜くと大量出血が避けられないというケースでは、矢を残存させたまま出血を止める手術を先に行なうことも考えられます。貫通して体外に出ていくことの多い銃弾と違い、矢は刺さっているものを抜かなければならないので、その治療は細心の注意が必要になる」(石蔵氏)
異例の凶器は、治療する側も苦しめている。
※週刊ポスト2020年6月26日号