国内

横浜を襲う災難 客船感染、火災、ヒアリで「勘弁してくれ」

「飛鳥II」で火災発生(共同通信社)

 大量の大型コンテナが整然と並ぶ横浜・本牧ふ頭。休憩所や公園のいたるところにこんなポスターが貼ってある。

〈ヒアリが発見されました 見つけても絶対に触らないでください〉

 6月11日、横浜市は本牧ふ頭で約300匹のヒアリが見つかったと発表。すでに営巣している可能性があるとした。

 横浜港と言えば、新型コロナの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス号」が5月16日に出港したばかり。平穏を取り戻した矢先に新たな脅威がやってきた形だ。

「ヒアリは強毒を持つ南米原産の蟻で、刺されると焼けるような痛みが表われ、最悪の場合は呼吸困難や意識障害になる。ヒアリは6月から7月にかけて活発化し、5km以上飛ぶことも分かっています。繁殖力も強く、今後広範囲で発見されていく可能性があります」(昆虫に詳しい琉球大学農学部の辻和希教授)

 さらなる不運も襲った。ヒアリ発見の5日後に横浜港に停泊している大型クルーズ船「飛鳥II」で火災が発生。横浜市消防局と海上保安庁の特殊救難隊が出動し、消火活動にあたった。地元のタクシー運転手が嘆息する。

「このところ横浜はついてないんだ。昨年9月には台風15号でこのあたりの岸壁が壊れて今でも工事をしてるし、うちの会社の車なんか台風の高波で4~5台が水没して即廃車だよ。その後はクルーズ船にヒアリ、火災ともう勘弁してほしい」

 港が平穏を取り戻す日は──。

横浜市ではふ頭に巣穴が(写真提供/横浜市環境創造局)

7mmあるヒアリ(時事通信フォト)

※週刊ポスト2020年7月3日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン