違反事例の多い中国産食品が使われやすい商品・メニュー

 食の安全意識の高まりを受けて2017年9月、生鮮食品や加工食品の原産地表示を厳格化する「新たな加工食品の原料原産地表示制度」がスタートした。しかし今は2022年3月末までの移行期間にあたる。

「加工食品は最も重量の大きい原材料の産地しか表示義務がない。しかもその食材を複数の国から輸入していた場合、重量が3番目以降の国や地域は『その他』と産地表示すればよい。複数の国の食材の割合などが頻繁に変動する場合は、国名などを記入せず『輸入』と括って産地表示しなくてよい決まりもある」(小倉氏)

 外食や弁当、惣菜の場合は対象外となることも課題だ。

「外食店や弁当店で調理された惣菜などは、消費者が従業員に原産地を確認できるため、原産地表示の対象となりません」(消費者庁食品表示企画課)

 このため外食店は独自にガイドラインを策定し、原産地表示を進める。外食産業の業界団体である日本フードサービス協会の説明だ。

「すでに大手レストランチェーンなどの飲食店では自社のHPに原産地を掲載するなど、自主的な情報提供に励んでいます。しかし、セントラルキッチン方式を取るファミリーレストランは総合的に原産地表示ができるが、中小の店は難しいのが現実です。

 外食や中食(弁当、惣菜など)は原材料の種類が多いうえ、気候条件などで産地が頻繁に変わるため、原産地表示を法的に義務付けるには課題が多い。また、現行の法律では、中国からそば粉を輸入して店舗でそば打ちしたら『中国産』だが、そば粉が中国産であっても日本国内の製麺所を経由していれば『国内製造』の表示になり、飲食店も消費者も原産地を知ることさえ難しい」

※週刊ポスト2020年7月24日号

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