芸能

総合格闘家・朝倉未来 類い稀なオーラを菊地成孔氏が解説

素顔が垣間見える動画も人気(YouTubeより)

 総合格闘家でYouTuberの朝倉未来(みくる)による快進撃が止まらない。格闘技イベント『RIZIN』で破竹の7連勝を遂げていることに加えて、今年4月に登録者数100万人を突破した公式YouTubeチャンネルは、この3か月でさらに30万人以上も登録者数が増加。これほどまでに注目を集める彼の魅力はいったいどこにあるのだろうか。

 2012年に総合格闘技デビューを果たした朝倉は、翌2013年より参加した『THE OUTSIDER』で史上初の2階級制覇を達成。2018年からは『RIZIN』に出場するようになり、これまで無敗記録を更新し続けている。現役選手のなかでも圧倒的な強さを誇る彼は、弟で同じく総合格闘家の朝倉海(かい)とともに“朝倉兄弟”として人気を博し、2019年後半以降はメディアにもたびたび出演。今年2月に『RIZIN』の煽り映像でロックバンドGEZANとコラボレートしたことも話題を呼んだ。

 一方で“路上の伝説”と称された壮絶な人生を歩んできたことでも知られている。5月4日深夜に放送されたテレビ朝日系の教養バラエティ番組『しくじり先生 俺みたいになるな!!』に“しくじり先生”としてゲスト出演した朝倉は、思春期の破天荒なエピソードを赤裸々に披露。地元の愛知県豊橋市で少年時代から喧嘩に明け暮れるアウトローな生活を送り、命の危険に晒されることも一度ならずあったという。

 だが16歳のときに少年院へと入院した彼は、母親から受け取った手紙を読んで「自由を履き違えていた」と改心することになる。退院後は友人の勧めもあって総合格闘技の世界へと進むことを決意。喧嘩では向かうところ敵なしだった彼も、当初は格闘技経験者に歯が立たなかったようだ。そうした悔しさもバネに並々ならぬ努力を注いで総合格闘技の修練を積み、いまやトップクラスの実力を手中に収めることとなった。

 まるで小説や映画の主人公のような成功譚だが、一方では「格闘技の素晴らしさを世に広めたい」という思いもあって2019年から自身の公式YouTubeチャンネルを開設。リング上の姿とは異なる素顔が垣間見えるような動画から、人気漫画『グラップラー刃牙(バキ)』を彷彿させる異種格闘技スパーリングまで、企画の面白さが功を奏して次第に注目を集めるようになっていった。

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