国際情報

駐英中国大使がポルノに「いいね」 大使館は乗っ取りと弁明

中国大使館のTwitter乗っ取りか…真相は果たして…

 英国で「戦狼外交官」と呼ばれ、中国の外交官の中で最も戦闘的で、中国への批判に対しては徹底的に相手を攻撃することで知られる劉暁明・駐英国大使が、ツイッターで10秒間の中国語のポルノ映像に「いいね!」を押したことが大きな話題になっている。日ごろから強面(こわもて)の劉大使だけに、「大使はポルノを見る時間があるのか? そんなものを見る暇があるのならば、香港やウイグルで苦しんでいる民衆のことを思い出せ」などとの非難のコメントが多数寄せられるなど、8万5000人のフォロワーをもつ劉大使のツイッターアカウントは炎上した。

 これに対して、中国大使館は「劉大使のツイッターアカウントが最近、一部の反中国分子の悪意を持った攻撃を受け、卑劣な手段を用いて人々を欺いた」との声明を発表し、何者かによって劉大使のアカウントが乗っ取られたことを示唆した。そのうえで、アカウントの管理者に対して、「徹底した調査を行い、真剣に対応しなければならない」と要求。さらに、「われわれはさらなる行動をとる権利を留めている」と述べて、報復措置を検討していることを明らかにした。

 劉大使は64歳で、2009年からこれまで11年間も駐英中国大使を務める中国外務省の中でも古参の高級幹部。66歳の王毅外相とは2歳しか離れておらず、次期外務大臣との下馬評も出ているほどの重鎮だ。

 香港国家安全維持法成立や、新疆ウイグル自治区のウイグル族への人権侵害などにおける中国政府の対応への批判に対して、劉大使はテレビに出演して、討論会で英国の論客とやり合うなど、徹底的に相手を論駁する強硬な姿勢で知られている。

 それだけに、今回の劉大使のポルノ映像騒動については、英BBC放送やロイター通信などの英国メディアに加えて、米国のCNN、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなど世界の主要メディアも報道するなど、関心の高さを示している。

関連キーワード

関連記事

トピックス

愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト