幕内・阿炎はキャバクラ通いが問題となった(写真/共同通信社)

幕内・阿炎はキャバクラ通いが問題となった(写真/共同通信社)

 キャバクラ通いの阿炎や7月場所中に泥酔騒動を起こした田子ノ浦親方(元前頭・隆の鶴)、秋場所前に不要不急の外出をした時津風親方(元幕内・時津海)、松ケ根親方(元幕内・玉力道)らに対しては、「管理する立場の鏡山親方が厳しく叱りつけた」(ベテラン記者)というが、弟子の行動管理は一体どうなっていたのか。

「鏡山部屋には呼び出しや行司、床山も所属していない。親方の自宅は別にある上に、2人の力士のうちモンゴル人力士は関取になった時に結婚して近所のマンションに住んでいる。部屋で生活するのは親方の息子の幕下力士だけです」(同前)

 部屋で“一人暮らし”の幕下力士は秋場所5日目から途中出場となったが、取組は6日目から。自転車で出かけたのは、“オフ”の日の外出ということになる。

 目撃情報を受けて最寄りの新小岩駅方面に向かうと、当該の力士が駅近くの大通り沿いにある担々麺が人気のラーメン店からTシャツにジャージ姿で出てきた。そして、マスクもせずに自転車に乗って走り去っていた──。

 店員に聞くと「どこのお相撲さんかは聞いてないけど、たまに見る顔ですね」とのこと。協会の新型コロナ対応ガイドラインは厳しい行動規制を課している。

「不要不急の外出は禁止で、外出する際にはマスク着用。いつ、誰と、どこに行く、といったことを師匠に報告するなどの定めがあります。また場所中は国技館入り以外の外出は禁止でした」(出羽海一門の幕下力士)

 そうした規定遵守を指導する立場にあるのが鏡山親方だが、自らの部屋での管理指導体制はどうなっていたのか。協会に問うと、「この件についてはお答えを差し控える」(広報部)とするのみ。

 そもそも力士が2人だけで親方も一緒に暮らしていないのは、部屋の体をなしているのか。コロナによる「出稽古禁止」でろくに稽古もできない。感染拡大によって、角界の抱える様々な問題が浮き彫りとなった格好だ。

※週刊ポスト2020年10月9日号

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