相撲協会に退職届を提出した貴乃花親方が、その理由として協会からの“圧力”があったとしたことについても、横野氏は番組で「空気で思い込んでいる部分があると思う」と語り、共演者を驚かせていた。世間が求めるからといって、コメンテーターがこれでいいのだろうか。サッカー中継で辛口コメンテーターとして知られるセルジオ越後氏(75)が苦言を呈す。
「選手を褒めたほうが好かれるのはわかります。選手も耳に痛いことを言われたくないんです。でもプロの評論家の仕事は、誰にも媚びず取材をして、いい時は褒め、悪い時はダメと言い切り、本当のことを言うこと。褒めながら怒るのは教育の基本です。営業の成績を上げていないのに社員が褒められる会社は潰れますよね。
歴史あるプロ野球も含めて日本のプロスポーツは世界的な厳しさが足りない。過保護になって本当の実力が伝わらないのは、選手のためにもよくないことです。日本には『言われているうちが華』という言葉があるように、これを手伝ってあげるのが評論家の仕事。選手たちも引退してから“聞いておけばよかった”では遅いからね」
テレビで甘いものばかりが続くと、そろそろ辛いものが欲しくなるか?
※週刊ポスト2020年10月9日号