ソーラン節は声を上げる代わりに、ボードを掲げた…
尾木ママは「大賛成!」
各校がコロナ対策の工夫を凝らした“珍運動会”には、賛否の声が上がっている。教育評論家の石川幸夫氏が言う。
「学校側は“やり過ぎ”と言われるくらい徹底することで、“万が一”の時の免罪符にしようとしているのではないか。もし運動会でコロナ感染者が出れば、『学校の管理がなっていない』と批判されかねない。保護者や社会の目を気にし過ぎて過剰に対応している現状がある」
一方、「尾木ママ」こと教育評論家の尾木直樹氏は、変化をポジティブに捉えている。
「今年は新たな運動会のスタイルを子供たちと先生方が工夫し、これまでのワンパターンの運動会を見つめ直すいい機会になっています。例えば普通のリレーなら足の速い子の有利は揺るがないが、巨大なバトンを使えば持ち方や身体のバランスの取り方などで足の遅い子が活躍する可能性も出てくる。そうした多様性が、思いがけない発見や体験を得ることに繋がるでしょう」
コロナ禍で突如出現した珍プログラムは、「新しい運動会様式」として定着するだろうか。
■イラスト/福島モンタ
※週刊ポスト2020年10月16・23日号