自分の日常に起きたことをニュースとして伝える「どうでもいい日常のニュース」などの動画をYouTubeで配信し、登録者数は57万人越え。俳優の吉沢亮さんをはじめ、ファンを公言する芸能人も多い動画配信クリエイターのわっきゃいさん。他にもコピーライター、アプリ開発、空手家、キャップ投げと、多彩に活躍する。そして現役京大生。自身を「文武両道」ならぬ、「文武芸商」と冷静に分析する若きクリエイターに、成功の秘訣、次の一手、将来の展望を聞いた。
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◆登録者数57万人。でも、数字があまり気にならない理由
──「どうでもいい日常のニュース」は、世の中や他人に起きたことではなく、ご自身に起きたことを、ご自身がアナウンサーとして伝えるという点が、ニュースとして新しく面白いです。どのように思いつかれたのでしょうか。
まず、アナウンサーという仕事に憧れがありました。アメリカで育った僕が日本語を学んだのが、日本のニュースやバラエティ番組だったんです。で、大学1年生くらいのときにアナウンサーになりたいと思ったんですが、就職しないとなれないようで、これは時間がかかるぞと。今すぐアナウンサーになるにはどうしたらいいかを考え、自分の部屋から、自分のことを伝えることなら、すぐにできると思いました。
それで身の回りのことを原稿に落としていくと、周りから見たら、非常にどうでもいいことだなと。髪を切ったとか、料理をしたとか、自分にとってはちょっとした出来事でも、他人にとってはどうでもいいことですよね。それで「どうでもいい」と付けた。最初から「どうでもいいこと」を伝えようと思ったのではなく、タイトルは後から来たという感じです。
──現在の人気(登録者数57万人超)をどのように受け止めていらっしゃいますか?
2018年の6月から毎月投稿していますが、最初の半年間は何も起こらなかったんです。11月くらいにツイッターで話題になって、そこから登録者数や視聴者数が増えていった。もちろんうれしいですが、数字を気にしたことはあまりないですね。僕自身の楽しみとしてやっている部分が大きいので、見てもらえるのは嬉しいけれど、だからといって、僕のやる気が出たり、反対に、見られないからやる気がなくなることはないです。
──他人の評価や反応は気にならないですか?
気にします。他人の意見も目も気にしますけど、それ以上に、自分の意見を気にするというだけです。周りの人はこれを面白くないといっている、自分はこれが面白いと思っている、で、どちらの意見を採用するかといえば、時々でバランスをとりながらですが、自分のほうをより採用するという感じですね。だから半年間、ほとんど何の反応もなくても続けられました。