わっきゃいさんはキャップ投げの第一人者。空手、サッカーなど、スポーツ経験も豊富で、スポーツでも持ち前の才能と器用さを発揮している(写真提供:UUUM)

──アメリカで育ったなかで、影響受けた人はいますか?

 両親の影響は大きいですが、それ以上に、その時々での自分自身の判断のほうが大きいです。そういう意味では、大きく感銘や影響を受ける人、あるいは出来事はなかった。僕、自分で考えた名言を列挙しているような人間です。いいことひらめいたと思ったらメモをしておいて、それを見直して、過去の自分に勇気をもらったりしています。

◆秘訣は「勘違い力」、やりたいことは政治

──そうした自分への揺るぎない信頼はどのように得られたのでしょうか。

 僕、めちゃくちゃ勘違いをするんです。今だって勘違いしてると思うんですよ。「文武芸商」できるって言っちゃってるのだってそう。ビジネスで成功している人から見たら、僕なんて虫けらみたいなものだろうし、本当に頭のいい人、スポーツできる人から見ても、虫けらだと思う。だけど小さい頃から、自分は最強だと思って生きてきました。何も成しえていない頃から、僕には才能があって、いつかそれを形にして成功できるって勘違いしてきたんです。

 実際、高校の成績はめちゃくちゃ悪かったんです。進学校でもない公立高校で、下から数えたほうが早い順位。それでも自分は頭がいいと勘違いして、勉強に対する興味は尽きなかった。客観的に見れば、勉強は向いてないと諦めていい状況だったのに、そうはならなかった。本当に大学に合格したときは自分でも驚きましたが。

「どうでもいい日常のニュース」だって、勘違いしてたから、続けられたわけです。勘違いってめちゃくちゃ大事だと思います。とくに若いうちは、いろんな方面で勘違いしたもの勝ちだと思いますね。

──しかし勘違いだけで結果は出ないのではないのですか? 結果を出すための努力や工夫などは? 

 頑張るのは嫌いなので、頑張ってはいません。僕は勘違いと、持ち前の器用さでここまで生きてきました。スポーツも得意だったんですが、そっちの方向に進まなかったのは、スポーツは頑張らないといけないから。頑張ることはできないんです。だからこそ努力する人を尊敬していて、最後は努力する人が勝つとは思っているんですけど。

 ただし、その努力タイプが勝てない人種がいて、それが「夢中」の人。よく言われることですが、努力は夢中に勝てない。そういう意味で、僕は夢中になりたい。夢中になれるものだけで生きていける人間ってそれほどいないと思いますが、そうなれたらいいなと思う。今いちばん夢中になってるのはクリエイター活動です。

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