がん患者が最も悩むのはかゆみ
死に至るような深刻な病気においても、かゆみがサインになる場合がある。がんといえば痛みをコントロールするイメージが強いが、かゆみに悩む患者も多い。
実際、がん患者がかかえる肌トラブルの原因の1位はかゆみだという調査もある。菊池さんが解説する。
「これも血中のビリルビンが関係しており、肝がんや胆嚢がん、腎臓がんなど肝臓に近い臓器のがんでは、特にかゆみが出やすい。がん細胞から放出される物質や、免疫機能の低下による乾燥など、複数の原因が関係していることもあります」
脚のムズムズは糖尿病の兆候
ふくらはぎなどにかゆみが出て、糖尿病だと診断されるパターンもある。亀谷さんが言う。
「糖尿病は細い血管の血流が悪くなります。特に、下肢は重力の影響もあり血流が滞りやすいので、皮膚に必要な栄養や酸素がいきわたりにくく、皮膚は乾燥し、かゆみが起きます」
2009年に糖尿病と診断された経済アナリストの森永卓郎さんも、「ふくらはぎがかゆくて、かいても治まらなくて、かき続けるうちに、今度は脚がパンパンに腫れ上がってしまった」と激しい脚のかゆみがあったことを明かしていた。
※女性セブン2020年10月22日号