ビジネス

「R-1」の赤パッケージ 白が基本のヨーグルトでは異例だった

前例のないパッケージカラーを採用したワケとは

前例のないパッケージカラーを採用したワケとは

 食品メーカーにとって、商品パッケージにどんな色を使うかは、重要な販売戦略である。パッケージの色ひとつで、商品の売れ行きが大きく左右されることもあるのだ。

「腐敗」をイメージさせる色として、食品関係に寒色の青を使用するのはタブーである──そんな業界の常識を覆したのが、1980年に発売された大塚製薬の「ポカリスエット」だった。

 あえて青を採用したのは、ポカリスエットが水分や電解質(イオン)補給の飲料というコンセプトをクールでシンプルに体現するためだった。生命のルーツである海の青と波を表わす白を用いたデザインは、現在多くの人々の支持を得ている。

 245ml缶で発売されたポカリスエットだが、初年度は消費者に受け入れられず、体感してもらうためにあらゆる発汗シーンで3000万本ものサンプルを配布した。現在のスタイリッシュなデザインは、2016年にグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した。

 一方、“ミルク”のイメージから“白”のパッケージが多いヨーグルトにあって、ひと際存在感を示すのが明治プロビオヨーグルト「R-1」だ。

 6000種以上の乳酸菌から選び抜かれた1073R-1乳酸菌を使用したヨーグルトで、2009年に発売。それまでにない健康価値を打ち出すため、パッケージに赤を採用。商品の性質が広く知られると、店頭から商品がなくなるほどの売れ行きとなった。

 ドリンクタイプは、ドリンクヨーグルト市場で累計販売金額国内1位を記録(インテージSRIドリンクヨーグルト市場2018年8月~2019年7月累計販売金額)している。

※週刊ポスト2020年10月30日号

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン