国内

菅首相の“天敵”前川喜平氏が見た「霞が関を牛耳る菅一派」

官房長官時代から官僚人事を掌握していた菅氏

 安倍政権を揺るがした「モリ・カケ」疑惑で、もみ消そうと躍起になる官邸に弓引いて職を追われたとされているのが前川喜平・元文部科学事務次官だ。安倍晋三・首相(当時)と親しい関係にあった加計学園の獣医学部新設をめぐって文科省から内部文書が流出すると、官房長官だった菅義偉氏(現首相)は会見で、「怪文書みたいなもの」と斬って捨てた。すったもんだの挙げ句、前川氏が辞職する時には、「地位に恋々としている」などと個人攻撃とも取れる発言をした。官僚の人事権を握ることで絶大な権力を振るった菅氏にとっては、前川氏のような“もの言う官僚”は許しがたい存在だったことだろう。その前川氏に、菅政権はどのように映るのか。インタビューに答えた。

 * * *
 安倍政権から菅政権となりましたが、“官邸官僚”が主導する政治体制は変わらないように見えます。ただし、その支配構造には違いもある。

 安倍政権では、「安倍総理と側近官僚」と「菅官房長官と側近官僚」という2つの権力が並立する体制だったものが、菅政権では「菅総理と側近官僚」に一本化されたわけです。組織運営の面では、菅総理自身が今も官房長官の役割を担っているようなところがあり、加藤勝信・官房長官は官房副長官のような立場と見たほうがいいでしょう。

 安倍政権では、今井尚哉・秘書官、佐伯耕三・秘書官、長谷川栄一・広報官の3人が側近グループのトップとして政府の政策にも影響力を持っていた。安倍総理も彼らの意見を積極的に取り入れ、それを自らの政策として打ち出した。一方で、菅官房長官は霞が関の人事を取りまわすことで官僚を支配した。官僚は人事権を持つ者に付き従うものですから、どうしても安倍総理より菅官房長官に目がいく。官邸の政策を握る権力と、霞が関を牛耳る権力が別々に存在したわけです。

関連記事

トピックス

レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
《訃報》「生きづらさ感じる人に寄り添う」遠野なぎこさんが逝去、フリー転向で語っていた“病のリアルを伝えたい”真摯な思い
NEWSポストセブン
なぜ蓮舫氏は東京から再出馬しなかったのか
蓮舫氏の参院選「比例」出馬の背景に“女の戦い”か 東京選挙区・立民の塩村文夏氏は「お世話になっている。蓮舫さんに返ってきてほしい」
NEWSポストセブン
泉房穂氏(左)が「潜水艦作戦」をするのは立花孝志候補を避けるため?
参院選・泉房穂氏が異例の「潜水艦作戦」 NHK党・立花孝志氏の批判かわす狙い? 陣営スタッフは「違います」と回答「予定は事務所も完全に把握していない」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《真美子さんの艶やかな黒髪》レッドカーペット直前にヘアサロンで見せていた「モデルとしての表情」鏡を真剣に見つめて…【大谷翔平と手を繋いで登壇】
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と浜辺美波のアツアツデート現場》「安く見積もっても5万円」「食べログ予約もできる」高級鉄板焼き屋で“丸ごと貸し切りディナー”
NEWSポストセブン
誕生日を迎えた大谷翔平と子連れ観戦する真美子夫人(写真左/AFLO、写真右/時事通信フォト)
《家族の応援が何よりのプレゼント》大谷翔平のバースデー登板を真美子夫人が子連れ観戦、試合後は即帰宅せず球場で家族水入らずの時間を満喫
女性セブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と全身黒のリンクコーデデート》浜辺美波、プライベートで見せていた“ダル着私服のギャップ”「2万7500円のジャージ風ジャケット、足元はリカバリーサンダル」
NEWSポストセブン
6月13日、航空会社『エア・インディア』の旅客機が墜落し乗客1名を除いた241名が死亡した(時事通信フォト/Xより)
《エア・インディア墜落の原因は》「なぜスイッチをオフにした?」調査報告書で明かされた事故直前の“パイロットの会話”と機長が抱えていた“精神衛生上の問題”【260名が死亡】
NEWSポストセブン
亡くなった三浦春馬さんと「みたままつり」の提灯
《三浦春馬が今年も靖国に》『永遠の0』から続く縁…“春友”が灯す数多くの提灯と広がる思い「生きた証を風化させない」
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《タクシーで自宅マンションへ》永瀬廉と浜辺美波“ノーマスク”で見えた信頼感「追いかけたい」「知性を感じたい」…合致する恋愛観
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《産後とは思えない》真美子さん「背中がざっくり開いたドレスの着こなし」は努力の賜物…目撃されていた「白パーカー私服での外出姿」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン