生産者から直接買い付け、広島空港から自社の軽トラで配送する。中間業者を挟まないので産地偽装の恐れがなく品質が補償されている。最盛期は1日100箱以上が届く

生産者から直接買い付け、広島空港から自社の軽トラで配送。最盛期は1日100箱以上が届く

 店の裏手で品質に応じて選別し、店頭に並べられる。大小や量によって価格は異なるが、約500グラムのカゴに10本ほどのマツタケが5万円で売られていた。品定めする客の目は真剣で、店内は万札が飛び交っている。

「商談相手にマツタケを持っていくと、一気に話が進むなんて話をよく聞きます。贈り物には最高ですよ。各界の著名人からも注文が入ります」(同前)

 海外産のマツタケが国内流通の9割を占めるというが国産はその地位を失っていない。

「やっぱり国産は味も香りも全然違いますからね。一口食べれば誰でもわかります」(同前)

 マツタケの旬は11月上旬まで。今が最後のチャンスである。

■取材・文/西谷格 撮影/尾上達也

※週刊ポスト2020年11月6・13日号

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