かつての4番・内川聖一がソフトバンクを退団(時事通信フォト)

かつての4番・内川聖一がソフトバンクを退団(時事通信フォト)

内川の次はサファテ

 いち早く動きがあったのがソフトバンクだ。今季、一軍登録のなかったかつての4番・内川聖一(38)がシーズン中に退団を発表。今後は他球団での現役続行を目指すという。

「ファームで3割以上の成績を挙げていたのに、最後まで一軍に呼ばれることはなかった。早々に“来季構想外”となったのは、年齢による衰えもさることながら、2億4800万円(推定、以下同)という高額年俸が大きいでしょう。

 2019年から総額約20億円で3年契約していた“元守護神”のサファテ(39)も、2年間登板機会がなく、8月に自身のフェイスブックで“私にとって最後の試合はすでに終えた”と書いた。本人と球団は引退を否定し、契約も1年残っているが、現役続行の可能性は低い。これら大物選手の退団で浮くカネが、優勝に貢献した主力選手たちのアップ分に回されるのではないか」(ソフトバンク番記者)

 ソフトバンクは複数年契約の選手が多いことも台所事情を厳しくしている。柳田悠岐(32)は年俸5億7000万円の7年契約1年目。松田宣浩(37)は年俸4億5000万円の2年契約1年目、今宮健太(29)も年俸2億9000万円の4年契約2年目、バレンティンが年俸5億円の2年契約1年目だ。

「球界ナンバーワン打者の柳田、レギュラーとして活躍する松田はいいとして、故障が長引く今宮、打率1割台のバレンティンは全く年俸に見合う働きができていない。年俸高騰と他球団流出を回避したつもりが、今や“不良債権化”しているわけです。

 一方で、13試合連続盗塁の日本記録を作った周東佑京(24=年俸2000万円)エース格の東浜巨(30=同6700万円)、石川柊太(28=同4800万円)、甲斐拓也(28=同1億1000万円)、栗原陵矢(24=同1000万円)ら、活躍めざましい若手はいずれも単年契約です。コロナ禍による赤字と複数年契約選手の“囲い込み過ぎ”が、有望株の年俸据え置きにつながるのではないかと噂されている」(同前)

※週刊ポスト2020年11月20日号

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