飛行機・新幹線・バスなど「後ろの列」がベター
リクライニングを倒さなければ咳の飛沫は前列シートの背面にぶつかって落下するが、倒した状態で咳をすると飛沫は大きく拡散して前列の乗客に付着。エアロゾルと呼ばれるさらに細かい直径5マイクロメートル以下の飛沫核は、空調に乗って前後2列、左右4席程度まで拡散した。浜松医療センター感染症内科部長の矢野邦夫氏が指摘する。
「これは飛行機に限った話ではありません。新幹線や特急電車、バスなどでもマスクをしていない人がリクライニングを倒せば、同様に飛沫やエアロゾルが拡散すると考えられます。
とくに飛沫が直撃するすぐ前の席は、他の席より10倍以上感染リスクが高くなる」
他の乗客のリクライニング使用状況を逐一確認するのは現実的ではない。飛沫の拡散が最も少ないと考えられる客室の最後方に座るのが得策だろう。
※週刊ポスト2020年12月18日号