芸能

永瀬正敏の存在感は唯一無二「時代が追いついた」との評も

(時事通信フォト)

3人の映画通が俳優・永瀬正敏の魅力を語る(時事通信フォト)

『私立探偵 濱マイク』シリーズで知られる、林海象監督7年ぶりの新作映画『BOLT』が公開された。主演を務めるのは俳優・永瀬正敏(54)。2013年の映画『彌勒 MIROKU』以来、劇場で久しぶりに林×永瀬のタッグが観られると話題だ。50代半ばにさしかかった永瀬は、本作でどんな魅力を放っているのだろうか。

『BOLT』は、3つのエピソードによって構成されたヒューマン・ドラマ。未曾有の大震災によって原子力発電所で事故が発生し、その後の人生が翻弄されてしまうという、永瀬演じる主人公たちの物語を描く。言うまでもなく、もうすぐ10年が経とうとする東日本大震災および福島第一原子力発電所の事故を題材にした映画だ。

 永瀬が林監督とタッグを組んだ『濱マイク』シリーズが最初に映画として公開されたのは1990年代半ば。すでに20年以上もの年月が経っている。その間、俳優・永瀬正敏が築いてきたキャリアについて、映画評論家の小野寺系氏はこう評価する。

「今回出演する『BOLT』の林海象監督や石井岳龍監督など、娯楽大作より個性派といわれる監督の映画を選び出演することが多いのが、永瀬の特徴です。日本の俳優は芸能事務所の取る仕事を受ける場合も多いですが、永瀬の作品選びは海外の俳優のように主体性があるため、稀有な存在だといえるでしょう。

 海外作品としては、日本の小津安二郎監督に傾倒するジム・ジャームッシュ監督の『ミステリー・トレイン』(1989)に出演した印象が強いです。ジャームッシュ監督は世界の多くのクリエイターに愛されているため、永瀬のネームバリューも高まりました。音楽活動をしていたこともあって、そのロッカーとしての役柄の雰囲気は、海外に対して従来の日本人のイメージを変える役割を果たすことにもつながっています」(小野寺氏)

 一方、元文部官僚で映画評論家・映画プロデューサーの寺脇研氏は、自身が企画およびプロデュースを手がけた2013年の映画『戦争と一人の女』(井上淳一監督)に永瀬が出演した際の演技を振り返りながら、その魅力をこのように述べる。

関連記事

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
ナンバープレートを折り曲げ集団走行する「旧車會」=[福岡県警提供](時事通信フォト)
《各地で増える”暴走”》駐車場を勝手に旧車會の集合場所とされた飲食店主「100台以上も…他のお客さんが入って来られん」と怒り
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン