国内

新田恵利「在宅介護の母に怒り……それでも喜びと充実感が」

認知症の母と向き合って

認知症の母と向き合って

 人生100年時代、長く健康に生きられることが理想だが、現実はそうもいかない。人生のなかで「若く健康な時間」が延びるのなら誰もが歓迎するだろうが、実際に延びるのは老いてからの時間だ。しかし、その時間をいかに充実して過ごせるか、家族にとっては「過ごさせてあげられるか」は人生の一大事になった。かつて「おニャン子クラブ」の中心メンバーとして活躍したタレントの新田恵利氏は、90代で要介護5の母を在宅で介護する日々を送っている。『週刊ポスト』(2021年1月4日発売号)で新田氏は、親の介護は在宅か施設か、というテーマについて、「在宅派」からの意見を述べた。そこで語り切れなかった介護の苦労と現実、そして喜びを改めて語る。

 * * *
 母は30年以上前、60歳手前の頃に骨粗鬆症と診断され、25年ほど前からは数年ごとに腰椎の圧迫骨折を繰り返すようになりました。そして7年前、骨折でしばらく入院している時に「せん妄(幻覚や錯覚)」の症状が出たり、リハビリもきちんと実施されていなかったりしたので退院させることにしました。

 ところが、病院からタクシーに乗せようとしたら立って歩くこともできない。それでようやく、「立てないってことはトイレに行けないんだ」とか、いろいろ大変なことに気づいたんです。それから寝たきりの母の介護が始まりました。当初は要介護4に認定されましたが、半年くらい経って、母が「リハビリのために入院したい」と言うので40日間入院させると、退院後は要介護3に回復しました。

 デイサービスにも行ける、トイレも行けるようになっていたのですが、2020年8月、また骨折してしまいました。もう92歳で、お医者さんからも「終末期」という言葉が出て、私も覚悟しましたが、なんとか回復して退院できたのです。ただ、今度は要介護5になってしまい、認知症もだいぶ進行してきて、今は完全に寝たきりです。

関連記事

トピックス

12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
「どうして卒業できないんだろう…」田村瑠奈被告(30)の母親が話した“大きな後悔” 娘の不登校に焦り吐露した瞬間【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン